埼玉県熊谷市で自己破産をする際に弁護士に依頼すべき理由
埼玉県熊谷市は、埼玉県内でも有数の経済都市です。
人口は20万人程度であり、県内でもそれほど人口が多い地域とはいえませんが、全国的にも「夏の暑い地域」として知名度の高い場所です。
たくさんの産業が根付いているこの街では、経済の浮き沈みも敏感に影響を受けます。2016年度以降は日本全国における自己破産の件数が増えていることから、経済都市である熊谷市も例外ではありません。
今回は、熊谷市で自己破産を検討中の方のために、全国と埼玉県の自己破産数をご紹介した上で、申し立てるべき裁判所や費用、弁護士に依頼する際の注意点などをご説明します。
このコラムの目次
1.熊谷市と自己破産数
まずは、自己破産の内容を理解したうえで、日本全体と埼玉県の自己破産の状況を見ていきましょう。
(1) 自己破産とは
自己破産とは、裁判所に借金の免責を認めてもらうことで、滞納税金や社会保険料などの一部の債務を除きすべての債務をゼロにする手続きのことです。
債務整理には、任意整理、個人再生、調停、自己破産などがありますが、この中でも借金がゼロになるのは自己破産だけです。
しかし、自己破産には借金免除というメリットだけでなく、デメリットもあります。具体的には、ブラックリストに載ってしまうことです。
ブラックリストに載ることで、キャッシングやクレジットカード、ローンは、7年~10年間程度利用できなくなります。お子さんの奨学金の保証人になることもできません。
また、持っている資産(持ち家、車、株式証券、預金など)は、一部を除きすべて没収されます。
没収されたものは、換価処分され債権者に平等分配される形となります。
(2) 自己破産件数は3年連続の増加
次に、現在の自己破産の状況について見ていきましょう。
最近発表された裁判所による統計速報では、平成30年度(2018年)の自己破産申立件数は、全国で73,084件という結果でした。前年度は、68,791件であったため、6.2%の増加ということになります。
自己破産に関しては、過去数年のデータをみてみると、2016年度を機に上昇傾向に転じています。
このときから、カードローンなどの貸付が厳しくなり、年収の1/3までしか貸せないように法規制が行われました。
2018年からは即日融資も禁止されることになったため、自己破産自体を減らすための努力は行われているのですが、なかなか功を奏していないことが伺えます。
ある調査によると、自己破産を行う理由の6割は生活苦によるものだそうです。
ギャンブルなどの無駄遣いではなく、低所得やリストラ、減給などが原因で生活苦に陥ってしまう方は大勢います。
(3) 埼玉県も自己破産は上昇傾向
熊谷のある埼玉県の自己破産統計も確認しておきましょう
30年度の統計は速報値であるため、各裁判所の自己破産数はまだ統計が公開されていません。そのため、平成29年度、28年度を参考にします。
平成29年度の埼玉県での自己破産申立件数は3,800件でした。既済は3,822件、未済1,045件という結果です。
平成28年度は、自己破産申立件数が3,625件、既済3,436件、未済1,067件という統計でした。
この2年を比較すると、自己破産申立件数は175件ほど増加しているのがわかります。
全国でも平成28年度から30年度まで上昇が続いていることを加味すると、埼玉県内の30年度の統計も上昇している可能性が高いといえるでしょう。
埼玉県では、ここ数年では毎年3,600件以上の自己破産が行われており、多くの方が借金に苦しまれていたことがわかります。
債務者は、返済が滞りはじめた頃から、徐々に速度を増して、精神的にも物理的にも追い込まれていってしまいます。「返済が苦しい」と思い始めたときに、債務整理を検討すべきです。
2.熊谷で自己破産手続きをする方法
次に、埼玉県熊谷で自己破産をする際の手続きの流れや、申し立てるべき裁判所を見ていきましょう。
(1) 自己破産の流れ
自己破産には、主に同時廃止と管財事件という手続きがあります。
個人であればほとんどのケースでは同時廃止となりますが、資産を有している場合や、免責不許可事由に該当する事情(ギャンブルなどでの借金、浪費など)がある場合は管財事件となります。
手続きとしては、同時廃止で4ヶ月程度、管財事件で半年程度かかります。
手続きの流れは以下の通りです。
- 依頼〜受任通知
- 申立準備
- 申立て、面接
- 破産手続き開始決定
(※管財事件の場合のみ:破産管財人面接、債権者集会あり)- 免責審尋〜免責許可決定
- 免責許可決定確定
まず弁護士に依頼し、債権者に受任通知を送付してもらいます。受任通知によって、取り立てや催告はストップされます。
その後、申立ての準備として書類の収集等を行い、申立てを行います。
同時廃止の場合は、開始決定が出された数か月後に免責審尋を行い、1週間程度で許可決定がおります。その後1ヶ月で免責許可が確定します。
管財事件の場合は、4の開始決定までは同じですが、その後財産状況を調査する管財人との面接があります。また、債権者集会も行われますが、その後の流れは同じです。
(2) 熊谷の管轄裁判所
自己破産はどこの裁判所にでも申立て可能というわけではありません。住んでいる地域によって申し立てるべき裁判所が決まっています。
熊谷市にお住まいの場合は、さいたま地方・家庭裁判所熊谷支部に申立てを行いましょう。
さいたま地方・家庭裁判所熊谷支部
〒360-0041 埼玉県熊谷市宮町1-68
3.自己破産の費用
最後に、自己破産をする際に必要な費用をお伝えします。
(1) 自己破産でかかる裁判所費用
自己破産では、必ずかかる費用として裁判所費用があります。
裁判所によっても手続き費用が異なりますが、同時廃止と管財事件でも変わってきます。
埼玉県内の自己破産の裁判所費用は、以下の通りとなります(弁護士が申立代理人となった場合)。
同時廃止:13,394円〜
内訳(手数料1,500円、官報広告費用11,644円、申立人宛封筒246円(82円×3)、予納郵券(2円×2枚〜)管財事件:219,199円〜
内訳(手数料1,500円、官報広告費用15,217円(個人の場合)、債権者の数と同数の封筒代と同数の92円切手、申立人宛封筒4枚(切手不要)、予納郵券2390円(100円×5枚、82円×20枚、10円×20枚、2円×20枚、1円×10枚)、その他破産管財人への報酬として最低20万円~)
上記金額が最低限かかる裁判所費用です。債権者の数が多いと、その分切手代と予納郵券額が上がってきます。
これらは裁判所費用の額ですが、これら以外でも弁護士に依頼する場合は弁護士費用が必要となります。
(2) 弁護士に依頼する際の注意点
弁護士に依頼する場合は、実際に会って信頼できる人かどうかを確かめてから依頼をするのが大切です。
そのためにも、以下のポイントをチェックしておきましょう。
- 無料相談を利用すること
- 弁護士報酬の金額だけで判断しないこと
- きちんと説明をしてくれるか確認すること
- 自身との相性をチェックすること
インターネット上で情報を集めて、「この弁護士は大丈夫そうだ」と判断するのは早計です。自己破産はあなたの人生で重要な問題ですので、実際に会わずに判断するということはやめましょう。
無料相談を実施している法律事務所はたくさんあるので、いくつか相談してみて、信頼できそうな法律事務所を選んでください。
泉総合法律事務所も、債務整理に関するご相談は何度でも無料です。
また、弁護士報酬の額は、弁護士の力量に対応しているわけではありません。
高額な報酬を払ったからといって、必ず自己破産がうまくいくわけではありませんし、低価格でもしっかりと取り組んでくれる弁護士もいます。
経済的事情を考慮した上で、ご自身が納得出来る方を選ぶことが大切です。
泉総合法律事務所の弁護士費用につきましては、以下をご覧ください。
債務整理の弁護士費用について
また、きちんと良いことも悪いことも説明してくれるということも重要な見極めポイントです。
無料相談の際、依頼者の話をしっかり聞いているか、費用の話も明瞭であるか、デメリットや今後の見通しも説明があるか、というポイントを確認しましょう。
専門用語ではなく、わかりやすく説明してくれているかも重要です。
弁護士選びで不安はあるかと思いますが、最終的には相性も大切です。無料相談を通じて感じた、ご自身にとって「相性がいい」弁護士を選ぶと失敗は少ないでしょう。
4.自己破産は弁護士にお任せください
埼玉県熊谷市で自己破産をご検討中の方は、泉総合法律事務所にぜひ一度ご相談ください。
自己破産は、裁判所にて法的な手続きが必要なため、ご自身だけでは行うことが難しい手続きです。専門家にお任せしていただければ、安心して手続きを進めることができます。
裁判所での手続きや呼び出しは弁護士が代わりに行いますので、負担を最小限にすることができます。
ご依頼いただければ、すぐに受任通知を発送いたしますので、債権者からの取り立てが止まり、精神的な負担も軽くなります。
自己破産を始め、債務整理をしたいとお考えの方は、どうぞお早めにご連絡ください。
-
2019年6月11日債務整理 給料が差し押さえされた!自己破産をすれば差し押さえ解除できる?
-
2019年4月10日債務整理 「自己破産をしたいが家族への影響が心配」という方へ
-
2019年4月17日債務整理 免責不許可事由を許す裁量免責|自己破産の条件とは